鞄工房山本のランドセル

【鞄工房山本】「私のおすすめランドセルベスト3!」第2回 — 2020年4月ご入学用ランドセル

TOPICS ランドセルを知る

こんにちは。鞄工房山本の山本一暢です。 僕は普段は製造部にいて、ランドセルの製造に携わっています。いつも作業台に大きな革を広げて作業していまして、工房見学に来ていただいた方とはお話しさせていただいたことがあるかもしれません。 また、工房に来たことがない方も、もしかしたらウェブサイトやカタログの中で僕を見つけたことがあるかもしれません。よかったらどこにいるか探してみてください。 それでは前回の盛谷から引き続き、これからのランドセル選びのご参考にしていただけるよう、「私のおすすめランドセルベスト3!」をご紹介していきましょう。(2020年4月ご入学用のランドセル一覧はこちらからどうぞ

第1位「リベルタ(デニム調・紺)」……“鞄工房山本の冒険心”

僕のおすすめ第1位は「リベルタ(デニム調・紺)」です。 18Jan_01 鞄工房山本の中ではけっこう大胆なデザインのモデルです。そのためか、リベルタはお子さんによって好みがはっきり分かれる傾向にあるようです。 リベルタは他の人気モデルと比べて製造数が多い方ではないのですが、その一方で、展示会などでリベルタを気に入ってくれるお子さんは「これ!」と決めたら脇目も振らない、というような印象があります。(僕はランドセル展示会の手伝いに行くこともあるのです) ひとつ思い出深いのが、一昨年の展示会で見た光景です。一人の女の子がリベルタを手に取って「これにする!」と嬉しそうにしていました。鞄工房山本ではお客様が選びやすいよう、「男の子向け」「女の子向け」と(一応の)男女別の分類をしているのですが、そんなことは関係なく気に入ったものを選んでくれる、そのことが僕はとても嬉しかったです。 僕はリベルタのことを、「鞄工房山本の冒険心」を表すランドセルだと思っています。 僕が小学生だった20年ほど前に比べると、ランドセルのデザインはずいぶん多様化したものですが、それでも一番選ばれているのは黒でデザイン控えめなものです(当店でもそうです)。スタンダードなものが選ばれやすいのは当然のことなのですが、作り手がそれに甘んじて代わり映えのしないものばかりをつくっていては進歩がありません。「新しいことを常に取り入れ続ける」ことが、世の中にないものを生み出すためにも、スタンダードな製品を高品質なままつくり続けるためにも重要なのだと、作り手として思います。 ジーパンモチーフという大胆なデザインのリベルタは、そのことをいつも僕に思い出させてくれるのです。そんなわけで、「リベルタ(デニム調・紺)」が僕の第1位です。

第2位「オックスフォード(ウォルナット)」……“都会的なブリティッシュテイスト”

第2位は「オックスフォード(ウォルナット)」です。 18Jan_03 「オックスフォード」は今年度からの新モデルです。なぜこれがおすすめかというと、僕もこのモデルのデザインに関わったうちの一人だからです。我が子は可愛いものです。 オックスフォードの最初のコンセプトとして、「紺色がベースで、ニスやステッチの色でカラバリエーションを見せられるもの」というのがありました。僕は以前から革靴やジャケットスタイルが好きで、その延長でイギリス的なものにほのかな愛着がありました。そのこともあって、「紺色ベース」と聞いたときに最初に頭に浮かんだのが「ブリティッシュテイスト」のイメージでした。 「同じ革ものの紳士靴のデザインを取り入れるのはどうか」と提案したところ、めでたく採用されたというわけです。(現代の革靴のデザインはイギリスで発展しました) オックスフォードのディティールをデザインしてくれたのは靴デザイナーの経験もある二見ですが(商品ページに紹介があります)、僕も発案者としていろいろ口を出させてもらっています。全体的な雰囲気は僕が所有している「セミブローグ」の靴を参考にしてもらっており、可愛さもひとしおなのです。 さて、このような私情を差っ引いたとしてもオックスフォードは本当におすすめです。 真っ黒ではないけど派手でもない紺色がベース(お洒落です)、そこに色違いのニスやステッチが良い感じのアクセントになっています。 特にカタログや商品ページのメインビジュアルになっている「ウォルナット」は格好良いです! ライトブラウンのニス・ステッチの組み合わせはこれまでの鞄工房山本になかったもので、ベースの紺色と合わせるとまさに洒落者の履く革靴です。お洒落だけれど派手過ぎない、ブリティッシュ的な良いバランスに収まっていると思います。

第3位「ウィッシュ アポン ア スター(ローズピンク)」……“未来の自分と家族に向けたメッセージ”

第3位は「ウィッシュ アポン ア スター(ローズピンク)」です。 18Jan_02 「ウィッシュ アポン ア スター」はとても可愛らしいランドセルということに加え、他にはない特長がひとつあります。「festaria bijou SOPHIA(フェスタリア ビジュ ソフィア)」による「Wish upon a star Twinkle Twinkle」をデザインに取り入れていることです。 「フェスタリア」はダイヤモンドを中心として展開するジュエリーブランドです。僕はアクセサリーの類にはあまり興味がなかったのですが、フェスタリアさんとの繋がりができたことで、ダイヤモンドや宝石についてのおもしろいお話を知ることができました。 ダイヤモンドが地球上に誕生したのは30億年前と言われているそうです。地球の誕生が45億年前ですから、ダイヤモンドは地球の黎明期に生まれ、長い長い時間を地球と共に過ごしてきたのですね。 中には60億年前に誕生したと見られるダイヤモンドも発見されています。これは宇宙のどこかに存在していたダイヤモンドが宇宙空間を彷徨った末に、天文学的な偶然によって地球へ隕石としてやって来たということです。いずれにしても気の遠くなるようなスケールの話です。 一方でジュエリーについてのお話ですが、ヨーロッパに古くから伝わる習慣として「ビジュ ド ファミーユ(家族の宝石)」というものがあるそうです。ひとつの宝石を祖母から母へ、母から娘へ、あるいは新しい花嫁へと、家族の愛の証として世代を超えて受け継いでいくのだそうで、何とも素敵な習慣ですね。 鞄工房山本の「ウィッシュ アポン ア スター」に付いているのは本物のダイヤモンドではなく「キュービックジルコニア」という人工鉱石ですが、その星型の特別なカットに込められた思いは同じです。(余談ですが、高品質なジルコニアは本物のダイヤモンドと遜色ないくらいの輝きを持つそうですよ) ジルコニアのカットの中にはふたつの星が見えます。『小さな星は「今の自分」、大きな星は「未来の自分と愛する人たち」』を表しているそうです。鞄工房山本のショールームや展示会に来ていただくとき、お子さんもご家族もこれからの6年間を思って幸せな気持ちでランドセルを選んでくれているのだと思います。「ウィッシュ アポン ア スター」に込められたメッセージは、そんなご家族にぴったりだと思っています。
以上、僕の選ぶ「私のおすすめランドセルベスト3!」でした。 次回は鞄工房山本のランドセル部門ではなく、一般鞄に関わるスタッフが登場するようです。どうぞお楽しみに。 これまでの「私のおすすめランドセルベスト3!」はこちら 「私のおすすめランドセルベスト3!」第1回 1位 ラフィーネ

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