まるで靴下のお祭り!広陵町「靴下の市」に行ってきました

直営店から コラム

こんにちは。奈良本店の竹森です。 みなさまは「靴下」が奈良の特産品ということをご存知でしょうか。 奈良本店から車で30分ほどの「広陵町」は靴下の生産量が日本一! なんと、奈良県で作られる靴下(ストッキングを含む)は国内シェアの約4割、そして靴下だけに限るとなんと約6割を占めているんです。(2017年度) そんな靴下のまち広陵町で11月24日(土)~25日(日)に開催された「第45回靴下の市&特産品交流フェア」に行ってきました!このフェアは広陵町の「竹取公園」で毎年4月と11月の年に2回催されるイベントです。 ちなみに、広陵町は「竹取物語」の舞台となった場所とされており、この公園も「竹取物語」にちなんで「竹取公園」と名付けられたそうです。 フェアの開催時間は9時~15時半ですが、10時半頃に公園へ到着すると公園の無料駐車場(数には限りがあります)にはすでに多くの車が停まっており、朝からたくさんの人で賑わっていました。 竹取公園の入り口 公園の入り口には大きな竹のオブジェ。光り輝く竹から、かぐや姫が出てきたシーンが描かれています。 巨大な竹のオブジェ 実はこのオブジェ、裏側は公衆トイレになっているんです! 男性と女性の目印も通常とは異なり、「竹取物語」にイメージをあわせた男性貴族と女性貴族のタイル絵になっていました。 そして、公園に入ってすぐ右手にある池には存在感のある龍の姿。「竹取物語」でかぐや姫に求婚する貴公子の1人に取りに行かせた「龍の頸の五色の玉」になぞらえたものでしょうか、口には金色の玉を咥えています。 玉を咥えた龍 どうやらこの公園には、足を止めたくなる見所がたくさんあるようです。 ついつい目移りしてしまいましましたが、周りを見ると早くもお買い物袋を下げて帰路につく方々が! こうしてはいられないので、私もさっそく「靴下の市」が開催されている「みんなの広場」に早足で向かいます!

まるで靴下のお祭り!

「みんなの広場」に到着しました。普段はかけっこやボール遊びなどスポーツをして楽しむことができる大きな広場ですが、この日はたくさんのテントが並んでいました。テントは「靴下エリア」と「特産品エリア」の2つに分かれており、「靴下エリア」では15社の工場で作られた靴下が直販されています。 みんなの広場 靴下エリア 来場者はご家族連れやご夫婦などお子様から年配の方まで幅広く、大勢の人が訪れます。連なるテントはお祭りの屋台のようですが、そこに並ぶのはたくさんの靴下! みなさま真剣な眼差しでお目当ての靴下を探します。 靴下を選ぶ人々 販売されている靴下は製造メーカーによって特徴も種類も様々です。 数枚の靴下がセットになったパック詰めのお買い得な商品に、 お買い得な靴下 シルクやコットンなど天然素材にこだわった靴下や、これからの季節に重宝しそうなあったか靴下、 あったか靴下 可愛らしい色のタビの形をした靴下など、様々な種類があってどれも気になるものばかり! タビソックス 靴下を手に取ってどれにしようか迷っていると「綿は年中使えるし、こっちにはウール入りの暖かい靴下もあるよー。」とお店の方が優しく声をかけてくださりました。靴下だけでなく、タイツにレギンス、レッグウォーマーなども販売されており、これからの季節に備えてご家族の分もたくさん購入された方もいらっしゃったのではないでしょうか。 靴下を買うと入れて貰える買い物袋は全て共通で、描かれているのは、広陵町イメージキャラクターの「かぐやちゃん」! 冬を乗り切るため暖かそうな靴下を購入しこの袋を受け取ると、私もやっとこの場に仲間入りができた気持ちになりました。 かぐやちゃんの手提げ袋 靴下工場直販のため市価よりもお得な価格で靴下が販売されるということもあり、いっぱいに膨らんだ袋を両手に下げてお買い物をされる方の姿も見られました。県内からだけでなく、奈良県外から訪れる方もいらっしゃるそうです。 靴下の袋を持つ人々

おしゃれは足元から!オリジナルの靴下

靴下って靴を履くと隠れてしまいますが、人のお家にお邪魔したときやごはん屋さんの座敷で靴を脱いだとき、結構重要な存在ですよね。せっかく靴下が見える場面では、かわいらしい靴下を履いておきたいものです。その靴下がユニークなデザインであればもっと楽しくなって、靴を脱いで見せびらかしたくなるかもしれません。 「靴下エリア」の一角では「第5回靴下デザインコンテスト」受賞作品の展示がされています。 靴下コンテスト 広陵町では毎年、「靴下デザインコンテスト」を行っており、今年は応募数なんと2199点!その中からめでたく選ばれたデザインが、実物の靴下として仕立てられて並んでいました。気に入ったものは、1足500円で購入することができます。 「竹取物語」をイメージした風情のあるデザインの靴下、広陵町名産の「なすび」に可愛らしい顔が描かれた靴下などハイセンスなものからユニークなものまで様々!中には楽しく靴下の片付けができるよう、くるくる巻くと巻きずしのようなデザインになる、遊び心たっぷりな靴下もありました! 靴下のデザイン 通常、オリジナルの靴下を作る場合は大量の数を注文をしなければいけないため個人で作るのは難しいですが、こちらのコンテストの受賞作品は実際に販売され、さらに受賞者には靴下がプレゼントされます。自分がデザインした靴下が実際に糸を編み上げて製作され、人に履いてもらえるなんてとてもワクワクしますよね。興味がある方は、ぜひ来年のコンテストにご応募されてみてはいかがでしょうか。

なぜ広陵町に靴下工場が集まったの?

ところでなぜ、広陵町では「靴下のまち」と呼ばれるほど靴下の生産が盛んとなったのでしょうか。気になったので少し調べてみました。 靴下 その理由は江戸時代までさかのぼります。奈良は盆地のため降水量が少なく、水不足に悩まされていました。水田のすべてに稲を植えつけると水が不足してしまうため、その解決策として綿と稲とを1年ごとに交代で植えつけて栽培しました。少ない米の生産量を補うため、副業として綿織物業で生計を立てていたそうです。 そして幕末の開港以来、外国産の安価で良質な綿糸・綿花が入ってくると、大和の綿作は次第に姿を消してしまいますが、綿織物業は輸入の紡績糸に切り替えることでさらに発展しました。 そして広陵町で「靴下」がつくられるようになったのは、昭和に入ってからです。文明開化により服装が西洋化し、昭和になって時代の変化を見越した馬見村(現在の広陵町)の吉井治郎氏が靴下製造に着目しました。糸屋を生業としていた吉井治郎氏は海外の視察をして手回しの編み機を持ち帰りました。そして、綿織に代わる仕事として靴下製造を始めます。 そして、靴下作りは次第に周辺の地域へと広がっていき、のちに全国一の靴下産地になるまでに発展したと言われています。

お買い物の後はしっかり腹ごしらえ!

さぁ、公園を歩いてお買い物を済ませるとお腹が空いてきますよね。「特産品エリア」では柿の葉寿司や葛餅、奈良漬などの奈良の特産品だけにとどまらず美味しそうな食べ物の看板がたくさん!食べ物の良い香りにつられてしまいます。 特産品エリア 揚げたてのコロッケやあつあつに煮た串こんにゃく、目の前で焼かれるお団子など……どれも美味しそうなものばかり!食べ物の試食を勧めてくださるお店もありました。 奈良漬の試食 お団子 「特産品エリア」には風よけのついた休憩所があり、座ってゆっくりと食べ物をいただくことができます。また、この日は天気の良い行楽日和だったので、ご家族でレジャーシートなどを持参して広場の端に腰を掛けて召し上がられる方もいらっしゃいました。 休憩所

お子様も一緒に楽しめます!

会場の「竹取公園」は広くて自然も多く、園内には様々な見所があります。 特にお子様たちに人気の遊び場はこれ!ソリ遊びが楽しめる「ちびっこゲレンデ」です。 ちびっこゲレンデ この日は来園者が多く1人3回までの交代制でしたが、こちらではソリとヘルメットをなんと無料で借りて遊ぶことができます。手ぶらでも楽しめるので嬉しいですね。遠くから「あれやりたいー!」と駆け出すお子様たちの微笑ましい姿もありました。 その他にも、遊具は小さなお子様向けのものから、ロングスライダーやターザーンロープ、アスレチックなどたくさんの種類があり、この日は多くのお子様たちが楽しんで遊んでいらっしゃいました。 小さいお子様向け遊具 また、遊具だけではなく公園の歴史や自然を活かしたエリアもあります。 「古代住居広場」では、竪穴式住居や高床式倉庫など復元展示がされており、古代の生活を学習することができます。 高床式倉庫 かぐや姫の童話を読みながら散策できる竹林や、植物について学びながら自然の中を散策できる「まなびの森」など、様々な工夫がされているので、何度訪れても楽しめそうです。 学びの森 香りの森 園内はとても広く、この日全てを周りきることはできませんでしたが、どのエリアも手を洗う水道や休憩のできるベンチが備えられているので、ご家族で安心して公園を散策できるかと思います。 お得なお買い物と、美味しい食べ物、そして自然の中を散策して充実感のある時間を過ごすことができました。 みなさまもぜひ来年4月の「靴下の市」、そして見所いっぱいの「竹取公園」へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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