鞄工房山本のランドセル

調べ学習にもぴったり!奈良のおでかけスポット「県立万葉文化館」へ行ってきました

観光スポット 奈良ガイド

こんにちは。 奈良本店の示野です。 7月も終わりに近づき夏本番となり、暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。 お子さまにとっては、待ちに待った夏休みの季節!思いきり遊んで、たくさん学び、色々な思い出ができる夏休み。習い事やお家のお手伝いなどで忙しいお子さまもいらっしゃると思いますが、夏休みの日々にどこかうきうきする特別な嬉しさを感じて過ごされる方も多いのではないでしょうか。今回は、そんな夏休みにぴったりな、ご家族皆さまで涼みながら楽しく過ごせるおでかけスポットをご紹介いたします! 鞄工房山本 奈良本店から車で10分ほどのところにある「県立万葉文化館」。日本で現存する最古の歌集である万葉集や、歌が詠まれた時代について学べる入館無料の施設です。広々とした綺麗な館内には段差がなく、エレベーターもあるため、ベビーカーや車椅子でも安心です。 万葉文化館の外観館内 全部で20巻の万葉集には、約4500首の歌が収められています。詠み人の方々の身分は天皇から庶民にいたるまで、さまざまです。 「万葉集って、学校の授業で名前は聞いたけれど、詳しくは知らないな……」という方でも問題ありません。私もそれくらいの知識しかありませんでしたが、五感で楽しめるよう工夫を凝らした体験コーナーや展示で、遙かなる万葉の世界を体感することができました。

みんなで古代にタイムスリップ!

地下一階にある一般展示室。入り口を入り、歌の流れる幻想的な空間を抜けると、万葉集の歌が詠まれた古代の人々の人形が立つ広場があります。 歌の流れる空間広場土器を売る人 輪になって楽器を演奏しながら踊る人々や、道端で野菜や土器を売るおじいさん、梅や椿の木々に、いくつも立ち並ぶ木造の建物。雰囲気のある照明や音楽もあいまって、目の前に広がる光景が今にも生き生きと動き出しそうで、まるで古代にタイムスリップしたような不思議な感覚になりました! 木造の建物の中は、当時の人々の暮らしの様子が再現されていたり、設置されているタッチパネルで万葉集のクイズなどを楽しめたり、シアタールームのように動画を鑑賞したりできるようになっています。 木簡に文字を書く人回転する立体絵本富本銭を作る職人タッチパネルでクイズ 展示室のなかでも一際目を引く大きな建物は「万葉劇場」です。こちらでは毎日三十分ごとに十数分の人形劇とアニメーションの上映が交替で行われています。 万葉劇場 当日、私たちが鑑賞したのは「万葉のヒロイン 額田王(ぬかたのおおきみ)」という演目の人形劇。天智天皇と、大海人皇子(天智天皇の弟で、後の天武天皇)に愛された、歌の上手な美しい女性の物語です。音と光と映像の効果的な演出はプロジェクションマッピングのようで、とても迫力がありました。鑑賞前に、展示室の入り口にある解説のチラシを読んでおくと、物語の内容を理解しやすいかもしれません。 万葉集の歌が詠まれた時期は7世紀後半から8世紀後半頃、奈良に都があった飛鳥時代から奈良時代の間です。「奈良の大仏」として有名な東大寺の大仏さまもこの時期に造立されました。 奈良の大仏さま これらの時代については、「聖徳太子」や「大化の改新」など、人物や出来事の名前はよく知られているものの、人々が歌に詠んだ当時の暮らしや自然については知られていないことが多いかもしれません。 そこで勉強になるのが、スタッフの方々の手づくりの解説プリントです。解説プリントは、展示室の各所に豊富に用意されていて、自由に持ち帰ることができます。どれも内容が濃く、お子さまはもちろん、大人の方が読んでも勉強になるものばかりです。 また、何かわからないことがあればいつでも、ボランティアスタッフさんや学芸員の方々に尋ねたり、1階にある「万葉図書・情報室」で自由に調べたりすることもできます。 万葉図書・情報室 見て、聞いて、触れて学べる館内で一日を過ごせばきっと、みんな立派な「万葉博士」になれるはず!夏休みの自由研究のテーマに迷っていらっしゃるお子さま方は、万葉集の世界を候補に入れてみてはいかがでしょうか。

イベントもりだくさん!「にぎわいフェスタ万葉 夏」

7月21日から9月2日までの夏休み期間中、万葉文化館ではさまざまなワークショップが開催されます。 にぎわいフェスタチラシ ダンボールでつくられた巨大迷路をはじめ、富本銭づくりや学芸員のお仕事体験、木工やサンドブラスト、染め体験といった万葉文化館ならではの貴重な体験ができるワークショップがたくさんあります。子どもの頃におでかけ先で夢中になって何かに取り組む経験は、きっと大人になっても心に残る素敵な思い出になると思います。ご都合がよろしければ、ぜひご参加くださいませ。 できあがった作品は、夏休みの工作の宿題として提出するのもおすすめです。 開催日や料金、事前のお申し込みなど、各ワークショップによってそれぞれ異なりますので、詳細につきましては、Webサイトをご確認くださいませ。 なお、「にぎわいフェスタ万葉」と題するイベントは、春夏秋冬それぞれの時期に、季節に合わせた内容で開催されています。今回はあいにく都合が合わないという方も、また今後機会があれば、イベントの時期に合わせて訪れていただくと、より楽しく特別な時間を過ごしていただけると思います。

奈良ならではのお土産と地元の食材を使ったおいしいランチ

ミュージアムショップカフェ 万葉文化館1階の入ってすぐのところに、ミュージアムショップとカフェがあります。 ミュージアムショップでは、茶器や風鈴、うちわ、ふきんなどの奈良の伝統工芸品から、古墳の形をしたクリップ「くりっ墳」などの文房具や、ふんわりと良い香りのするお香などの雑貨まで、さまざまな商品が販売されています。もちろん、万葉集に関する書籍も充実しています。 ミュージアムショップの向かいにあるカフェでは、自然豊かな外の景色を眺めながら、地元産の野菜とともに天然酵母の食パンのトーストやサンドイッチをいただけます。水出しコーヒーや紅茶、ハーブティーなど、ドリンクメニューも豊富に揃っています。 お土産と軽食 万葉文化館の隣にある建物でも、お土産や軽食が販売されていて、涼しい店内で座って休憩することができます。地元である明日香村で収穫された野菜をふんだんに使ったカレーは、テレビで紹介されたこともあるそうです。お土産屋さんでは古代米や葛など奈良の名産品をはじめ、かわいらしい素焼きのはにわや勾玉のキーホルダーなども販売されていました! はにわ

広くてフォトジェニック!緑いっぱいの庭園

庭園庭園のあじさい庭園 万葉文化館には、万葉集に登場する草花が植えられた広い庭園があります。夏真っ盛りの時期にはあまりおすすめできないかもしれませんが、時期によってはゆったりと園内の散策を楽しめる、風情のある庭園です。ちなみに、万葉集に一番多く登場する植物は「萩」、その次に多いのが「梅」だそうです。 庭園や万葉文化館の敷地内には、敷地内や付近で見つかった遺跡の実物大のレプリカがいくつかあります。 飛鳥工房池遺跡石組方形池跡 歴史的にも重要な遺跡があるまさにその場所で、いま私たちが当時のことを学んでいると思うと、不思議な感慨がこみ上げてきました。当時の人々がこの地で暮らしていた証を目の前にすると、遠いはずの古代のことがぐっと身近に感じられるような気がします。 皆さまも、情感あふれる趣豊かな万葉集の世界に触れ、当時の人々の暮らしや詠み人の方たちが歌に込めた気持ちに思いをはせてみてはいかがでしょうか。 まだまだ暑さの厳しい夏の日々が続きますが、日本のふるさとともいえる飛鳥地域を訪れて、心身ともに涼やかな気分になっていただければ幸いです。 入り口にせんとくん 県立万葉文化館 〒634-0103 奈良県高市郡明日香村飛鳥10番地 TEL 0744-54-1850 開館時間 10:00~17:30(入館は17:00まで) 休館日 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替日 交通アクセスなど、詳しくはWebサイトをご覧くださいませ。

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