鞄工房山本版 奈良ガイド『睦月』~天岩戸神社の椿~
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暖冬と言われていた2015年の冬ですが、40年ぶりの大寒波も押し寄せるなど予想外の天候が続いています。
こちら奈良県橿原市でも、ここ数日は冷たい風が吹き付けています。
そんな厳しい寒さの中、健気に咲く「椿」を見つけました。
場所は、鞄工房山本奈良本店から歩いて1分のところにある「天岩戸神社」。
日の神・天照大神(あまてらすおおみかみ)が隠れた「天岩戸(あまのいわと)」と伝えられる巨石をご神体とする神社です。
椿は花弁の枚数や色、大きさなどで種類が分けられており、その数は日本国内だけでも1000種類はあるとのこと。
天岩戸神社の椿も正確な種類は分かりかねますが、花弁の数から写真上の椿が「千重咲き」、下が「一重咲き」という種類に分かれるようです。
椿の名前を調べていると、面白い名前が多くありました。
・相合傘 ・祝の盃 ・酔羽衣 ・娘盛り ・平安の宴 ・福娘 ・陽だまり ・ヒロイン
・巣立ち ・極楽鳥 ・想いの儘(まま) ・おもかげ ・お多福 ・おひなさま ・笑顔
椿の華やかな見た目に似合った、おめでたいお名前が多いようです。
また、万葉集には椿が登場する歌がいくつか残っています。
その一つをご紹介します。
「あしひきの 山つばき咲く 八峯(やつを)越え 鹿(しし)待つ君の いはひ妻かも」
意味:山つばきが咲く山々を越え、あなたが鹿を捕らえて帰って来るのを私は待っています。
椿は、昔から人々の身近で咲いていた花だったんですね。
寒さで凝り固まった気持ちを、ぱあっと明るくしてくれるような天岩戸神社の椿。
椿の花は3~7日で落ちてしまうそうで、長く楽しむことはできませんが
また来年、きれいな花を咲かせてくれることを楽しみに残りの冬を過ごしたいと思います。
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