ランドセルと6年間の思い出 ~東京都 シズカちゃん~

ランドセルと6年間の思い出

子どもの歓声響く公園、石畳と並木の美しい商店街。 家族の新しい街は穏やかな世田谷区

ランドセルと6年間の思い出 東京都 シズカちゃん 閑静な住宅地として知られる世田谷区。洗練と素朴さが共存する街でシズカちゃんは暮らしています。音楽好きのお父さんとお母さん、8歳下の弟さんとともに関西から転居してきて3年目。どちらの街でも周りの人たちに慕われて小学生時代を過ごしてきました。   ランドセルと6年間の思い出 東京都 シズカちゃん

「個性的なものを」とご両親が見つけて シズカちゃんが優しく使い続けたランドセル

「人と違うものを持ってほしい」とご両親がインターネットで探し出した鞄工房山本のランドセル。「デザインに加え、一人ひとりのために一つひとつ職人が手作りする姿勢にすごくひかれました」とお母さん。ランドセルがやって来た日は嬉しくて、商品タグが付いたままシズカちゃんが背負って記念撮影をしたそうです。 それから6年。ランドセルはどこも壊れておらず、擦り切れもほとんどありません。「まだピカピカの状態です。本当に大切に使いましたからね」とお母さん。しかし周りでは小学生にはありがちな、ランドセルの上に乗っかったり、教室の机に放り投げるようなこともあったそう。「私はそういう使い方をしたくなくて。机にもそっと置いて傷がつかないよう気をつけていました」とシズカちゃん。「ずっと背負っていたかった」というランドセルは、小学校に通った6年間、シズカちゃんとずっと一緒でした。   ランドセルと6年間の思い出 東京都 シズカちゃん ランドセルと6年間の思い出 東京都 シズカちゃん

関西から引越し、環境が変わった小学生時代。 住まいが変わっても身長が伸びても卒業まで愛用

シズカちゃんは背の高い女の子。そのためランドセルが途中で使えなくなるのでは?とお母さんは心配でした。「主人も私も背が高く、4年生頃で背負えなくなったので。でも娘は、肩ベルトが切れることもなく使い通せました」。小学生の間に、弟さんが生まれ、引越をし、環境が大きく変わるなか心身ともに成長していったシズカちゃん。6年をしめくくる卒業式、シズカちゃんの描いたランドセルの絵とありがとうの言葉が、お父さんとお母さんに手渡されたのです。   ランドセルと6年間の思い出 東京都 シズカちゃん

入浴させたり寝かせたり。「子育て」を自ら進んでお手伝い

シズカちゃんは子どもが大好き。だから小学校低学年のとき「どうしても弟か妹がほしい」とご両親にお願いしたそうです。「一人っ子の予定だったのですが、シズカに望まれて下の子は生まれてきたんです」。生まれてきた弟さんをシズカちゃんがお風呂に入れ、オムツを替え、ミルクをあげました。弟さんと遊ぶのも小学生のときの日課でした。けれど中学生になった今、シズカちゃんはバレーボール部で練習に励み、帰宅は19時。夕方になると弟さんは待ちきれず、「お迎えに行く」とお母さんの手を引き中学校へ。仲良く帰り、ご家族一緒の時間を過ごします。 シズカちゃんの優しさは大人にも伝わるようです。関西の小学校で仲良くなった警備員さんもその一人。登下校時に皆がただ通り過ぎるなか、シズカちゃんは警備員さんとハイタッチ。「シズカちゃんだけが笑顔で挨拶してくれる」と感激されました。お母さんに叱られたときは、警備員さんに話を聞いてもらったこともあったそう。ご自宅と小学校は近く、やがてお母さんも警備員さんと挨拶を交わすようになりました。「引越して2年経ちますが、手紙をやり取りしたり、関西帰省の折にお会いすることも」。シズカちゃんが結んだ家族ぐるみの交流は今も続いています。   ランドセルと6年間の思い出 東京都 シズカちゃん

上級を目指し、エレクトーンの検定にチャレンジ。 将来は、いつも笑顔の保育士に

中学生になったシズカちゃん。将来の夢は「保育士」です。「私が通った保育園の先生のように、いつも笑顔で遊んでくれる保育士になりたいな」と話します。実技に欠かせないエレクトーンはお母さんの影響で始め、今はより上のグレードを目指し奮闘中です。そんなシズカちゃんにお母さんが望むのは「優しさと思いやりをいっぱい持ってほしい」ということ。その思いのまま、シズカちゃんは相手の立場で考える心の温かい大人へ成長していきそうです。   ランドセルと6年間の思い出 東京都 シズカちゃん

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