ランドセルってどう選んだらいいの?

鞄工房山本のランドセル 素材・つくりの良さ

こんにちは、鞄工房山本 橋爪です。
いつもランドセルBLOGをご覧いただきまして誠にありがとうございます。
今回は、ランドセルの選び方についてお話ししたいと思います。

鞄工房山本のランドセルのデザインは、大きく分けて2パターンあります。従来の標準的な仕様のランドセルと、もう1つはタブレット収納ポケット付きのモデルです。
授業でのタブレット学習の開始に伴い、より便利に、より安全に運んでいただけるよう、タブレット収納に特化したモデルとして、2022年4月ご入学用ランドセルから「レイブラック・タブレット」「ラフィーネ・タブレット」をご用意しております(詳しい仕様は各商品の詳細ページをご覧ください)。
また、他のシリーズでもランドセルの横幅は内寸で233mmございますので、一般的なタブレットは入るサイズになっております。ご安心してお選びください。

レイブラック・タブレット」「ラフィーネ・タブレット」以外の、標準的な仕様のランドセルに関しては、サイズや基本的な仕様は同じです。素材の違いデザインの違いでランドセルをお選びいただくことになります。

よくショールームやお電話でお客さまから素材の違いにつてご質問をいただきます。ランドセル選びの中で素材は迷ってしまうポイントかもしれません。それぞれの革は見た目の「風合い」や「重量」が異なります。「ブログ」や「よくあるご質問」でも素材の違いについて記載をしていますが、今回のブログではより詳しくご説明させていただきます。
素材の違いについては、こちらのページもご参考くださいませ。

ランドセルの素材について

素材の種類

当社のランドセルには「コードバン」「牛革」「人工皮革」の3種類があります。
それぞれ質感を一言で分かりやすく表すと、コードバンは「ツルツル」、牛革は「ザラザラ」、人工皮革は「マット」です。

黒の革3種類

ワインの革3種類

同じ色の革でも、素材の質感で印象は異なりますね。
また、ランドセル選びの際に気になるポイントの一つでもありますが、重量もそれぞれ異なります。

  • オールコードバン:1,520g前後
  • コードバンかぶせ:1,470g前後
  • 牛革:1,390g前後
  • 人工皮革:1,260g前後

コードバン・牛革を使用したランドセルについても、一部に人工皮革を使用しています。全てに天然皮革の素材を使用すると重くなりますし、人工皮革は柔らかくて加工がしやすいというメリットがありますので、その特長を活かせる適切な場所に使用をしています。

それでは、それぞれの素材の特長について詳しくご説明をしていきます。

コードバンの特長

夢こうろ染

コードバンは、馬のおしり部分の革で、牛革の3~4倍の耐衝撃性と、掌に吸い付くような滑らかな手触りから「革の宝石」と称されるほど、皮革の中でも最高級といわれる素材です。
大人向けのベルトや財布でも使用されていますね。ショールームで実際にコードバンに触れていただいたお客さまは「ツルツル~!」と触り心地の良さに驚かれます。質感と見た目の品の良さに、お子さまだけでなく大人の方をも魅了してしまうのがコードバンランドセルかと思います。

「コードバンは重いんですよね?」とご心配されるお客さまもいらっしゃいます。コードバンは緻密な繊維の革で、他の素材に比べると重量が重くなります。ただ、当社のランドセルは「背カン」の取り付け位置をなるべく上にして、重心を上に持ってくる工夫をしております。重心が上にくると、体感として数値以上に軽く感じていただけます。
また、実際にランドセルをご購入されたお客さまとお話ししていると、上のお子様にコードバンをご購入いただいたご家族さまは「下のお子様にもコードバンを」とお考えの方が非常に多く、素材を気に入ってくださっているご使用者さまが多いのだと感じています。

ツルツルの表面が魅力的なコードバンですが、ご購入前のお客さまからは「表面がきれいな分、傷付きやすそう……」とご心配の声をお伺いします。たしかに、表面がとてもきれいな分、傷が入ってしまった場合は光の反射で目立ちやすいかと思います。しかしながら、コードバンは繊維が緻密でとても硬質な革で、深い傷になりにくく、付いた傷も馴染みやすいという優れた革です。

当社のコードバンは8色ご用意をしています。これだけ多くの色をご用意しているのは当社の特長でもあります。革の製造で有名な兵庫県姫路市にある世界屈指の馬革タンナー「新喜皮革」から仕入れています。コードバンを原皮からなめし、製品革にできるのは、アメリカのホーウィン社と日本の新喜皮革の2社しかないと言われています。ヨーロッパ産の原皮をタンニン槽でじっくりなめし(加工し)、銀面(表皮)を削って磨き上げ、約10ヶ月に渡り手間暇をかけて完成する素材です。
そして、1頭分のコードバンからつくられるランドセルのかぶせ(ふた)はわずか2枚。そんな希少な革を使った贅沢なランドセルです!
また、コードバンのランドセルには、他にはない特典があり、ネームプレートに名入れが可能です。

コードバンネームプレーtp

オールコードバンは「かぶせ・大マチ」にコードバンを使用したランドセルです。

こんな方にオススメ!

  • 6年間使うものだから、天然皮革にしたい
  • 希少性が高く、より特別感を感じられる素材にしたい
  • シンプルなデザインにしたい
  • 名入れをしたい

牛革の特長

ラフィーネ

牛革は私達の生活で一番身近な天然皮革ですね。
牛革はコードバンに次いで風合いに優れています。ランドセル用の牛革は、一般的な皮革製品に比べて倍の時間をかけてなめされており、水にも強く、堅牢さと粘り強さを兼ね備えた丈夫な素材です。当社の牛革のランドセルは、牛革らしいシボ感のある表面に仕上げています。実際にご覧いただくと天然皮革のランドセルならではの高級感を感じていただけるはずです。
日本のランドセル市場では、一番購入されているのは人工皮革の素材ですが、鞄工房山本のランドセルでは人気上位のモデルは牛革素材が多いです。これは元々、天然皮革のランドセルを多くおつくりしてきたことや、当社のような工房系ランドセルをお探しのお客さまは天然皮革のランドセルをお求めの方の割合が多いことにあるかと思います。
靴や鞄、財布でも私達の生活において「本革=良いもの」という印象があります。お子様が6年間お持ちになるランドセルだからこそ「良いものを持たせてあげたい」とお考えの方が多いようです。
また、当社のランドセルの中で牛革は重量・風合い・価格の面で一番バランスの取れた位置にあり、ご購入いただく方の割合が一番多いのもご納得いただけるかと思います。

こんな方にオススメ!

  • 6年間使うものだから、天然皮革にしたい
  • ある程度、重量も重要視したい
  • いろいろなデザインから選びたい

人工皮革の特長

レイブラック・ノイ

人工皮革のランドセルはなんと言っても軽さが魅力ですね。1,260g前後で当社の中では最軽量の素材です。
当社では牛革のランドセルをお選びの方が一番多いとお伝えしましたが、ここ近年は当社のお客様の中でも人工皮革のランドセルをお選びの方も増えてきました。おそらく、機能性を重視される方が増えてきたためかと思います。当社ではお客さまの声にお応えして、人工皮革のシリーズを増やしており、たくさんのモデルからお選びいただけるようになりました。

人工皮革のランドセルは、「通学距離がすごく長い」「体力が心配」とお考えの方にオススメです。ただ「軽いランドセルが良いけど、できれば耐久性も安心できるものが良い」とお考えのお客さまも多いのではないでしょうか。昔に比べて人工皮革の品質は向上しておりますし、その中でも安心して6年間ご使用いただける人工皮革素材を選んでいます。傷にも水にも強い素材ですのでどうぞご安心くださいませ。

また当社では、人工皮革のランドセルも、コードバンや牛革のランドセルと製造工程はほとんど同じです。上部な芯材を入れることや、ヘリを補強することなど手間を省くことなくおつくりしています
価格は税込49,900円~59,900円と、コードバンや牛革のランドセルに比べてお手頃なのも魅力のひとつです。
当社が使っている人工皮革は、マットで落ち着いた雰囲気の加工になっていますので、上品な印象をお持ちいただけるはずです。

こんな方にオススメ!

  • 通学距離がすごく長い、体力が心配
  • とにかく軽いものが良い
  • 60,000円以内で選びたい

撥水性やお手入れの違いはあるの?

傘とランドセル

続いては撥水性やお手入れについてお話しします。

天然皮革は「雨に弱そう」「お手入れが難しそう」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、当社のランドセルには撥水加工を施したランドセル用の革を使用しています。
女の子に人気のシリーズでは、ステッチワークが多いランドセルもありますが、ステッチワークから雨が染みて革が傷むということもありませんのでご安心ください。雨に濡れたときも、さっと柔らかい布で拭いていただくだけで大丈夫です。
濡れた際のお手入れ方法については、Instagramの動画もご覧ください。
また、難しいお手入れは必要ありません。天然皮革のコードバン・牛革も人工皮革のランドセルと同様に気軽にご使用いただけます。
汚れたときは水で濡らして固く絞った柔らかい布で拭いてください。革用として販売されているクリームやオイルなどのケア用品をご使用になるとシミや革が痛む原因となる可能性もありますので、ご使用いただかないようにお願いいたします。
よくあるご質問「お手入れについて」でも詳しくご説明をしていますのでよろしければご覧ください。

なお、「リベルタ」に一部使用している「ヌメ革」につきましては、他のランドセル用の革とは異なり、牛革本来の風合いを生かしたナチュラルな革です。クリームやオイルなどのケア用品は有効ですので、必要に応じてご使用ください。なお、市販のケア用品の使用には風合いの変化を伴う場合がございますので、少量から試してご利用ください。また、本体のデニム調の革にクリームやオイルが付着しないように十分ご注意ください。
もちろん、必ずしもお手入れをしていただく必要はございません。傷や経年の色の変化も、お子様の成長と思い出としてお考え下さいませ。6年間ご使用いただいた「リベルタ」の写真をInstagramでもご紹介しております。

デザインの違いについて

素材についても重要ですが、ランドセル選びについて最も重要視されるのは「お子様が気に入るかどうか」ではないでしょうか。鞄工房山本のランドセルは、お子様にもご家族様にも気に入っていただけるようなデザインをご用意しています。

ランドセルのモチーフについて詳しくは「シンプルなモチーフで高学年になってもお気に入り」をご覧ください。

モチーフの他に、かぶせ(ふた)のデザインが大きく分けて2通りございます。「コバ塗り」と「ヘリ巻」です。

コバ塗りとヘリ巻

「コバ塗り」は鞄工房山本のランドセルの特長のひとつでもある、革の裁断面にニスを塗って磨くことで美しく仕上げる技法です。詳しくは、「コバ塗りランドセル」のページをご覧ください。

ニス
コバ塗り2色

「ヘリ巻」は全国で販売されている様々なランドセルで用いられている一般的なデザインです。
ランドセルとして6年間使用する上での耐久性はどちらも変わりありません。
両方ともご卒業まで実用上問題なくお使いいただけますので、見た目がお好みのものをお選びください。

以上ランドセルの選び方についてでした。「たくさんのランドセルがあってどう選んで良いか分からない」というお客様の手助けになれましたら幸いです。

また、ランドセル選びについてご不明な点がございましたら、何でもお気軽におたずねください。

何でもお気軽におたずねください

他にご不明な点等ございましたら、下部のボタンよりお問い合わせくださいませ。

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