ともにつくるランドセル 第2話|お獅子さん、見守っててね。

TOPICS コラム

「ともにつくるランドセル」プロジェクトの物語は、2025年春に始まりました。
第1話では、プロジェクト発足の背景と、参加いただくご家族との出会いをご紹介しています。
▶︎ 第1話はこちら|ともにつくるランドセル、はじまります。

お獅子様とともに育った日々

今回ご紹介するのは、三重県にお住まいのYさまご家族。地元の獅子神楽と深く関わる日々を送ってこられたご家庭です。

獅子神楽
(お客さまよりご提供)

お嬢さまのMさんにとっても、「お獅子様」はとても身近な存在。幼いころから自然とそばにあり、今では“神様”として心の支えになっています。

Mさんとお父様
Mさんとお父さま(お客さまよりご提供)

ご応募のメッセージには、こんな一文が添えられていました。

「お父ちゃんのお仕事でいつも身近にある獅子神楽。その獅子に包まれ見守られているような、お守りみたいなランドセルを作ってみたいです。旅に出ていてなかなか会えないけれど、離れていてもいつも娘のことを思って、父ちゃんもお仕事頑張ってるからね!いつも一緒だよ!のメッセージを込めて…。」

ともにつくるランドセル 選定

お仕事のため年間を通して全国を旅されているお父さま。このランドセルにはご家族の暮らしの背景と、お父さまの背中を見つめるお嬢さまの気持ちが、静かに込められています。

Mさんと獅子神楽
(お客さまよりご提供)

実はMさんは、今年1月に「香久山 スモーキーラベンダー」のランドセルをすでにご注文済み。今回の2本目となるランドセルは獅子神楽の世界観をまとったデザインで、完全オーダーメイドとしてお作りします。

初回の打ち合わせ。静かなはじまり

3月下旬。最初の打ち合わせは、お母さまとスタッフのあいだで、ゆっくりと行われました。

打ち合わせの様子


ご応募に込められた想いをあらためてお伺いし、「色はこうで、模様はこうで…」と、ランドセルの輪郭が少しずつ見えはじめます。

お母さま

「お獅子様が背中で見守ってくれるようなランドセルにしたい」
お母さまは、そんなふうに語ってくださいました。

ともにつくるランドセル 打ち合わせ

実はお母さまとお嬢さまは、今年1月のご来店の際に工房もご見学くださいました。職人の真摯な手仕事やスタッフの姿勢をご覧になり、「この場所なら家族の想いをかたちにしてもらえるかもしれない」と感じてくださったそうです。

獅子神楽のレプリカ
参考にお持ちくださった獅子神楽のレプリカ

再訪と、お守りの採寸

6月上旬、Yさまご家族3人で奈良本店と工房にお越しいただきました。

今回、はじめてMさんとお父さまに直接お会いすることができ、ご家族がそろって工房に足を運んでくださった時間は私たちにとっても特別なひとときでした。
実際にご家族の表情や会話を見て触れるなかで、ご家族のやさしさや想いの深さを感じることができました。
その気持ちに少しでも応えられるよう、心を込めて取り組もう——改めて強く思う時間となりました。

ご家族と職人スタッフ
Yさまご家族と職人スタッフ

職人の想い:「お子さまの背中を守る」ということ

「まったく新しいランドセルを作れることに、私たちもすごくワクワクしています。ご家族の想いに応えられるよう、精一杯頑張ります。」
と、職人スタッフも意気込んでいます。

このランドセルに必要なのは、見た目のデザインだけではありません。ご家族の思いや土地の文化、そしてMさんの“好き”を、職人の技術でそっとかたちにすること。

「背負うたびに、守られているように感じられたら——」
そんな想いに応えるランドセルを目指して、ものづくりが進んでいます。

獅子神楽ランドセル デザイン
獅子神楽ランドセルのイメージ画像

最後に

「ともにつくるランドセル」プロジェクトは、3組のご家族とともに進んでいます。
今回ご紹介したYさまご家族に続いて、今後はまた別のご家族のストーリーをご紹介していく予定です。
次回も、ひとつの想いがかたちになっていく過程を、どうぞ楽しみにお待ちください。

「ともにつくるランドセル」プロジェクトの物語は、2025年春に始まりました。
第3話では、パープルのランドセルををご依頼くださったご家族についてご紹介しています。
▶︎ 第3話はこちら|好きな色で、自分らしく。

監修者情報

鞄工房山本 編集部
鞄工房山本 編集部

購入前に役立つ情報から、ご購入後にもきっと役立つような話題まで。ランドセルにまつわるあれこれを、心を込めてていねいにお届けしています。小さな情報の一つひとつが、ご家族の安心と笑顔につながりますように。

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