
ランドセルリメイクは、ご自宅で自分の手で作ることもできます。ただし、ランドセルは6年間使い続けられるよう丈夫につくられているため、素材が硬く、裁断や穴あけ、縫製には想像以上に力と時間が必要です。
一度裁断した素材は元に戻せないため、「どの部分を残したいか」「何を作りたいか」を決めてから作業を始めることが大切です。
この記事では、ランドセルリメイクの魅力や自分で作る場合の手順に加え、裁断しやすい場所や失敗を防ぐためのポイント、依頼先の選び方をご紹介します。6年間の思い出を、ご家族に合ったかたちで残すための参考にしてください。
〈この記事でわかること〉
・ランドセルリメイクの魅力
・ランドセルを自分でリメイクする方法と難易度
・自分で裁断するときに使いやすい部分
・前ポケットを活かしたリメイク方法
・ランドセルリメイクで作れるものと費用の目安
・リメイクを依頼する工房・専門店の選び方
ランドセルリメイクの魅力
ランドセルリメイクとは、お子さまが6年間使い続けたランドセルを、日常で使える革小物や記念品へ作り変えることです。
かぶせの素材や金具など、もとのランドセルの一部を活かして、フォトフレームや財布、キーケース、パスケースなどへ生まれ変わらせることができます。
6年間でついたキズや、使い込むことで生まれた革の風合いも、そのランドセルだけが持つ思い出のひとつです。新しいかたちになっても当時の面影が残るため、小学校生活の記憶を身近に感じられる品になります。

小さなお財布とペンケースにリメイクされた例では、「ナスカンまで使われていて感動しました。息子も一生大切にすると言っています」とお母さまからうれしいお声をいただきました。
こちらは、ミニランドセルにリメイクした例です。
お嬢さまの小さな頃の姿がよみがえり、「傷もそのまま残っていて、思い出に浸れます」とのご感想もいただいています。

革の質感や使い込んだ跡を残した仕上がりは、まさに世界にひとつだけ。手に取るたびに、小学校へ通っていた頃の記憶や、お子さまの成長がそっとよみがえります。

ランドセルリメイクは自分でできる?
ランドセルリメイクは自分でもできますが、一般的な布を使った手芸と比べると難易度は高めです。
ランドセルには、6年間の使用に耐えられる丈夫な革や人工皮革、芯材、金具などが使われています。そのため、裁断するにも力が必要で、針を通して縫う場合には革加工に適した道具や技術が必要になることがあります。
また、一度切ってしまった部分は元には戻せません。大切なランドセルだからこそ、作業を始める前に完成形を決め、使いたい部分を慎重に選びましょう。
自分でリメイクする場合は時間に余裕を持つ
ランドセルを自分でリメイクする場合は、完成までにある程度の時間がかかると考えておきましょう。
ランドセルを解体して必要な部分を取り出すだけでも、素材や構造によっては簡単ではありません。さらに、型紙づくり、裁断、穴あけ、縫製、金具の取り付けなど、作るものによって複数の工程が必要です。
特に革は硬さがあるため、「思ったより切れない」「針が通りにくい」と感じることがあります。無理に一度で仕上げようとせず、時間に余裕のある日に少しずつ進める方が作業しやすいでしょう。
また、お子さまとの思い出が詰まったランドセルは、一度裁断すると元の姿には戻せません。
「このキズは残しておきたい」
「このステッチを使いたい」
「かぶせの大きな面は別のものにも使いたい」
など、残しておきたい部分を最初に確認しておくことが、失敗を防ぐ大切なポイントです。

ランドセルを自分でリメイクする基本の手順
作るものによって工程は異なりますが、基本的には次のような流れで進めます。
- ランドセル全体の状態を確認する
- 作りたいものと、使う部分を決める
- 必要な道具を準備する
- 型紙をつくり、ランドセルに合わせて位置を決める
- 必要なパーツを裁断する
- 必要に応じて穴を開け、縫製する
- 金具やボタンなどを取り付ける
- 形を整えて完成
使用する道具は作るアイテムによって変わりますが、ハサミやカッター、接着剤、針と糸、穴あけ工具、カシメなどが必要になる場合があります。
ランドセルには革だけでなく、芯材や金具などさまざまな部材が使われています。一般的なハサミでは切りにくい場所もあるため、無理に力を加えず、扱う素材に合った道具を選びましょう。
自分で裁断するなら「かぶせ」がおすすめ

自分でランドセルをリメイクする場合、革を大きく使いたいときは、かぶせ(ふた)の部分がおすすめです。
かぶせはランドセルの中でも比較的大きな面積があり、一枚のパーツを取りやすい部分です。また、芯材が入っていないため、ランドセル本体の構造部分と比べると裁断しやすいのも特長です。
キーホルダーのような小さなものだけでなく、財布やキーケース、カードケースなど、ある程度大きさが必要なものを作る場合にも使いやすいでしょう。
ただし、かぶせには6年間のキズやステッチ、装飾など、そのランドセルらしさが特に残っていることがあります。
いきなり中央から切るのではなく、まず型紙を置き、
- 残したいキズや風合いはどこか
- ステッチをデザインとして活かせるか
- ほかにも作りたいものがないか
- 必要なパーツを何点取れるか
を確認してから裁断すると、革を無駄なく使いやすくなります。
前ポケットを活かしてフォトフレームを作ることもできる
ランドセルの形やパーツそのものを活かすなら、前ポケットをフォトフレームのように使う方法もあります。
前ポケットにネームカード入れがある場合は、その部分を小さなフォトフレームとして活用できます。ネームカードのサイズに合わせて写真をカットして入れるだけなので、大きな裁断や縫製をせずに思い出を残せます。
入学式の日の写真や、ランドセルを背負った最後の登校日の写真などを入れるのも素敵です。
大きく革を裁断したり縫ったりする必要が少ないため、「本格的な革小物を作るのは難しそうだけれど、自分の手で何か残したい」というご家族にも取り入れやすい方法です。
すべてを新しい形に作り変えなくても、ランドセルにもともと備わっている形や金具を活かすことで、6年間の面影をより色濃く残せます。

比較的シンプルなランドセルリメイク3選
初めてランドセルを自分でリメイクする場合は、工程の少ないものから検討すると取り組みやすくなります。
- キーホルダー
かぶせなどを好きな形にカットし、穴を開けてリングを取り付けます。縫製をせずにつくれるため、比較的工程の少ないリメイクです。 - コインケース
型紙に合わせて革をカットし、接着や手縫いで組み合わせ、ボタンなどを取り付けます。キーホルダーより工程が増えるため、革の厚みや硬さを確認してから作りましょう。 - キーケース
長方形に裁断した革を折り、鍵を取り付ける金具やボタンを組み合わせて作ります。ランドセルのステッチやキズが見える位置を選ぶと、もとの面影も残せます。
どのアイテムも、一見シンプルに見えても、ランドセルの素材によっては裁断や穴あけに力が必要です。
自分の手で6年間の思い出を新しい形にする時間そのものも、リメイクの楽しみのひとつです。一方、「できるだけきれいに仕上げたい」「大切な部分を失敗して切ってしまうのが心配」という場合は、専門の工房や職人へ依頼する方法もあります。
ご自身で作るか、プロへお願いするか。どちらが正解ということではなく、大切なのはご家族が納得できる方法で、思い出を次の形へつないでいくことです。
ランドセルリメイクで作れる商品と相場

ランドセルリメイクでは、記念として飾るものから、日常で使える革小物までさまざまなアイテムを作れます。
依頼する工房や、使用するランドセルの素材、加工内容によって価格は異なりますが、目安として次のようなものがあります。
| リメイク品 | 価格の目安 | 特長 |
|---|---|---|
| ミニランドセル | 8,000〜26,000円 | ランドセルの形を小さく再現し、飾って楽しめる |
| 財布類 | 3,000〜25,000円 | 長財布・二つ折り・L字型など種類が豊富 |
| カードケース・名刺入れ | 4,680〜24,200円 | 大人になってからも使いやすい実用品 |
| キーホルダー・ストラップ | 550〜5,000円 | 比較的気軽に作りやすく、ご家族で分けることもできる |
| ペンケース | 5,000〜17,000円 | 学生から社会人まで長く使いやすい |
| フォトフレーム | 14,000〜22,000円 | ランドセルの革と、ご家族の写真を一緒に残せる |
※価格は2026年8月時点で確認した一般的な目安です。依頼先や加工内容によって異なります。
どんな形に生まれ変わらせるかを考える時間も、ランドセルリメイクの楽しみです。
毎日持ち歩けるものにするのか、ご自宅に飾って思い出を振り返れるものにするのか。お子さまがこれからどのように使いたいかも話しながら選ぶと、6年間のその先にも寄り添う品になります。
ランドセルリメイクの依頼先の選び方

ランドセルリメイクの依頼先を選ぶときは、仕上がりの事例や実績だけでなく、大切なランドセルをどのように扱っているかまで確認することが大切です。
6年間使ったランドセルは、同じモデルであってもキズや革の風合い、状態が一つひとつ異なります。料金だけで比較せず、どの部分を活かしてもらえるのか、どのような仕上がりになるのかを確認したうえで選びましょう。
実績・口コミ・評判を確認する
公式WebサイトやSNSなどに完成品の写真が掲載されていれば、「元のランドセルの面影がどのくらい残るのか」「どのような仕上がりになるのか」をイメージしやすくなります。
あわせて確認したいのが、実際に依頼した方の声です。
- 仕上がりに満足しているか
- 思い出のキズやパーツを活かしてもらえたか
- 問い合わせへの対応は丁寧だったか
- 納期や料金の説明がわかりやすかったか
などを見ると、依頼先を選ぶ判断材料になります。
ランドセルは、同じものをもう一度用意することができない大切な品です。不安な点がある場合に、加工前に相談できるかどうかも確認しておくと安心です。
職人や工房の想い・姿勢
ランドセルリメイクでは、仕上がりの美しさだけでなく、6年間使われてきたランドセルをどのように扱ってくれるかも大切にしたいポイントです。
キズやシワを単なる傷みとして見るのではなく、お子さまが毎日使ってきた証として活かしてくれる工房もあります。
どの部分を残すのか、ランドセルらしさをどのように新しい品へつなげるのか。その考え方は、工房や職人によって異なります。
これまでの制作事例だけでなく、リメイクへの考え方やものづくりの姿勢にも目を向け、ご家族が「ここなら預けたい」と思える依頼先を選ぶことが大切です。
ランドセルリメイクなら鞄工房山本

実は、鞄工房山本では、かつてランドセルリメイクのご依頼をお断りしていました。
自分たちの手で大切につくり上げたランドセルに、再びハサミを入れることに抵抗があったからです。
けれど、お客さまから多くのご要望をいただくなかで、「私たちがつくったランドセルだからこそ、その先まで責任を持って向き合いたい」と考えるようになりました。
現在は、6年間をともに過ごしたランドセルが、ご卒業後も新しい形でお子さまやご家族の暮らしに寄り添えるよう、職人が一つひとつ丁寧にリメイクしています。
ランドセルに残されたキズや風合いも、大切な思い出の一部です。革という素材をできる限り活かしながら、これから先も手に取っていただける品へと仕立てています。
▶ ランドセルリメイクについてはこちら
▶ランドセルリメイクをされた方の声
まとめ
ランドセルリメイクは、お子さまの6年間をともに歩んだランドセルを、新しい形でこれからの暮らしへつないでいく方法です。
自分でリメイクすることもできますが、ランドセルは丈夫につくられている分、裁断や縫製の難易度は高く、時間もかかります。一度切った部分は元に戻せないため、残したい場所や作りたいものを決めてから、慎重に進めることが大切です。
自分で作るなら、大きなパーツを取りやすく裁断しやすい「かぶせ」を活用したり、前ポケットのネームカード部分をフォトフレームとして残したりする方法もあります。
ご家族で手作りする時間を楽しむのも、職人に託して新しい品に生まれ変わるのを待つのも、どちらもランドセルとの大切な時間の続きです。
6年間についたキズや風合いまで、そのランドセルだけの思い出として。これから先も手元に置いておける形に残してみてはいかがでしょうか。







